Vol.17 - 年収1億円の「手取り」っていくら?
年収何億円も稼ぐ人たちには、きっとそれなりの裏事情があるのでしょう。ちなみに、あなたは知っていますか? 年収1億円の人の「手取り金額」がいくらなのか...。
年収1億円――。数字だけ見ると、なんだか夢のような響きがありますよね。
テレビや雑誌で「年収1億円プレイヤー」という言葉を耳にすると、「どんな豪邸に住んで、どんな車に乗り、どんな生活をしているんだろう?」と想像を掻き立てられます。
しかし、いざ現実的に考えると、「年収1億円って、実際どれくらい手元に残るの?」という疑問が湧きませんか? 今日の記事では、年収100万円~1億円の年収レンジ別「手取り金額」の推移について、ざっくりと計算しながらご紹介します。
このくらいの年収になると、手取りはこのくらい増えるのか~、と参考にしてみてください。
そもそも「年収」とは何か
大前提として「年収」とは、税金や社会保険料などを差し引く前の “総支給額” のことを指します。会社員であれば、給料明細の一番上の欄に記載されている「基本給+各種手当+ボーナス」が合算されたものが年収です。フリーランスや個人事業主であれば、仕事の報酬から必要経費を引く前の売上金額を指すことが多いですね。
つまり「年収1億円」とは、あくまで「もらえる(あるいは稼ぐ)総額が1億円」という意味です。ここから所得税や住民税、社会保険料などが天引きされ、最終的な“手取り”は大きく減少します。金額が大きいほど税率も高くなるので、「思ったほど残らないんだな……」と驚く人も少なくありません。
“手取り”を考えるうえで押さえておきたいのは、主に以下の3つです。
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所得税(国税)
日本は累進課税方式。年収が高くなるほど高い税率が適用され、最高税率は45%。さらに復興特別所得税が所得税額の2.1%分上乗せされるので、億単位の収入がある方はかなり大きな金額を納めることに。 -
住民税(地方税)
所得のおおむね10%(+均等割)程度を想定しておきましょう。年収が高いと、これだけでも相当な額になります。 -
社会保険料
健康保険や厚生年金、介護保険などの保険料も天引きの対象です。上限はあるものの、収入が増えるほど負担も増え、手取りを圧迫する要因となります。
【段階別】年収100万円~1億円の「手取り金額」リスト
では、具体的に「年収○○万円だとどのくらい手取りが残るの?」という疑問にお答えすべく、超ざっくりとしたシミュレーションを作ってみました。
以下の数字は、独身・扶養なし・所得控除や経費が最小限など、かなりシンプルに計算した目安です。実際には各種控除や家族構成によって変動するため、あくまで参考程度に見てくださいね。
年収100万円
手取り目安:約90万~95万円前後
もともと課税所得が少ないため、所得税や住民税がかかってもかなり軽微ですね。社会保険に加入しているかどうかでも変わります。
年収300万円
手取り目安:約230万~240万円前後
給与所得控除なども考慮すると、このあたりの年収帯は所得税と住民税を合わせて20~30万円程度支払うイメージです。社会保険料が月々数万円引かれるのも地味に痛いところです。
年収500万円
手取り目安:約370万~380万円前後
税金と社会保険料の合計が100万円超に達することも珍しくありません。ここからさらに保険や各種積立をしていると、実際に使えるお金はもう少し減る場合もあります。
年収700万円
手取り目安:約500万~520万円前後
課税所得の一部が20%を超える税率にかかるゾーンです。住民税も合わせると徐々に「手取りが減ったな」と感じる水準です。